人間不信は「就活うつ」の兆候!気持ちを切り替える方法は?
就活シーズンに突入すると、慣れないスーツを着てマナーに気を配る日々が続き、大学生活とのギャップに戸惑う学生は少なくありません。何時間もかけて自己PRや志望動機を考えて、エントリーシートを書き、面接でうまく話せたのに不採用ばかり…。さらに、周りの友人に内定をもらった人が増えると、焦りも重なって人間不信になってしまいます。
ここでは、就活中に人間不信になりやすいパターンや、気持ちの切り替え方をご紹介します。不安な気持ちを鎮める方法を知って、上手にコントロールしていきましょう。
就活中に人間不信になる3つのパターン
人間不信はその名の通り、他人を信じられない状態のことです。人間不信の原因は多くの場合、過去のつらい経験やトラウマによって起こります。では、就活のどんな場面で人間不信になってしまうのでしょうか。
【1】最終面接で落とされた
エントリーシート、集団面接、個人面接、役員面接と、就活で内定をもらうには同じ企業に何度も足を運ぶことになります。選考のはじめの段階で落とされるならダメージは少ないですが、最終面接まで行くということは、面接官や人事の反応が良く、その企業で働く自分の姿が明確にイメージできている状態です。
そんななか不採用の通知が来ると、「ここまで期待させておいて不採用か…」と、一段とショックを受けてしまいます。
【2】面接では褒められたのに不採用
「自己PRが素晴らしかった、○○部で活躍できそうだ」「君のような優秀な人は引く手あまたでしょう」面接官からこのような評価をもらえると、就活生は「今回の面接は通った」とひと安心するでしょう。
しかし、いじわるな面接官の場合、わざと大げさに褒めて就活生の本音を聞き出そうとするケースがあります。このような仕掛けをされると、「騙された」と感じて人を信じられなくなります。
【3】面接でダメ出しをされた
褒める面接とは反対の圧迫面接では、「君のこういうところがダメ」と指摘してストレス耐性をチェックされます。冷静なときなら淡々と返答できる人も、就活疲れで心が繊細になっていると「会って数分の相手に、なんでこんなことを言われないといけないんだ」と傷ついて、人と接することが怖くなってしまいます。
人間不信から「就活うつ」になるメカニズム
就活が原因で精神科を受診する人は年々増加しています。人間不信は「就活うつ」になる一歩手前です。就活に影響がでる前に、メカニズムを理解して早めに対策をしましょう。
◆人間不信と自己否定が「就活うつ」を引き起こす
面接でのやりとりなどで人間不信になると、「また傷つけられるのではないか」という恐怖心から人前で緊張して話せなくなります。すると、周りの期待に応えられない自分や、弱い自分が嫌になって自己否定を繰り返すようになります。
この段階まできてしまうと、何気ない一言も自分を全否定されている気持ちになります。「あなたはデキる人だから、きっと内定をもらえるよ」という励ましの言葉でさえ、プレッシャーとなって重くのしかかってしまうのです。
◆ネガティブ思考も長所のひとつ!
ネガティブな感情のループにはまると抜け出しにくいものです。でも、考え方を少し変えてみましょう。「なんて自分はダメなんだ」と考えられる人は、実は企業で活躍できる才能のある人です。
自分の行いを振り返り、反省することは業務の改善につながりますし、次に起こるトラブルを予測して回避することもできます。誠実で周りに配慮ができますから、チームで助け合って進める仕事に向いている性格といえます。取り柄がないと落ち込まないで、自分に厳しい性格に自信を持ってください。
何もする気がおきない…次の面接までに立ち直る3つの方法
何ヶ月にも及ぶ就活では、人間不信やストレスから「もう何もしたくない」とモチベーションが下がることがあります。さらにストレスがたまると、「努力したのに報われないなら、全てを投げ出してしまいたい」というなげやりな気持ちになります。
そんなときに、上手に気持ちを立て直す3つの方法をご紹介します。
【1】丸1日就活から離れる
午前中は説明会、午後は面接、夜はエントリーシートを書く…という生活が何日も続いていませんか?
緊張状態があまりに続くと、知らず知らずのうちに集中力が落ちてミスがでてしまいます。丸1日休養日をとって、一度就活から離れてみましょう。スポーツやカラオケなどでストレスを発散すると、さらにリフレッシュ効果が高まります。
【2】なぜ不安に思うのか書き出してみる
就活中は常に不安がつきまとい、何かに追われるような気持ちになります。そんなときは、ノートに不安に思う理由やストレスの原因を書き出してみましょう。文字にすることで、モヤモヤした感情が少し楽になります。
例えば「なかなか一次面接が通過できない」なら、「周りの人に手伝ってもらってとことん面接練習をする」という風に、悩みを克服する行動に移せるとさらに良いでしょう。
【3】身近な人に悩みを打ち明ける・カウンセリングを受ける
「誰かに相談すると迷惑がかかる」「しっかりしたイメージを守らなくては」と人を遠ざけていませんか?
これまで1人でがんばってきた人には難しいことですが、つらいときはどんどん周りの人に頼ってください。親や兄弟、友人、大学の先生、キャリアセンターのスタッフ、カウンセラーなど、一番相談しやすい人でOKです。
「実は就活がうまくいかなくて、不安で苦しい」と正直に打ち明けましょう。きっと支えになってくれるはずです。
人間不信は放っておくと、「就活うつ」となって食欲不振や不眠などを招く恐れがあります。就活は決して早い者勝ちではありません。ストレスが爆発する前に、リラックスできる趣味の時間や、信頼できる人に相談する時間をとりつつ、自分のペースで進めましょう。