就職活動失敗でニートになる3つの理由と処方箋
就職活動に真面目に取り組んでいるものの、何十、何百という会社の面接に臨みながらもどうしても内定を取ることができない。次第に自信をなくしていき、周囲が内定を取り悠々としている中、自分は必至にリクルートスーツに身を包み惨めな気持ちになり、ある時心が折れて何もかもやる気をなくしてしまう。そして、ネットゲームなど就職活動とは縁のない世界に依存した結果「ニートになってしまう」というケースは、実は珍しくありません。
働く意欲があるものの、真面目に就職活動に挑んでいるのに失敗してニートになってしまうということ例を防ぐために、「なぜ、就活で失敗してしまうのか」という具体的な例を3つ挙げていきます。
就職氷河期で、そもそもの内定枠が少ないため
就職氷河期故に内定を得ることができない、というのが非常にわかりやすい理由の一つです。大学生の自殺原因の15%が就活の失敗とも言われています。あるいは就職氷河期ではなくとも、ある特定の業界が不景気の時にその業界への就職を目指す場合は困難な状況に陥る事が多々あります。
そういった時代の就職に際して新卒が有利といわれる日本では、こういった時代に無理に就職するよりも、あえて留年したり、大学院に行ったりする手段も一考の価値があるでしょう。
また、複数の業界に目を向けて、不景気の中でも景気の良い業界を見極めて入社難度が比較的低い企業(具体的には前年度に比べて募集人数を大幅に増やしている企業など)を見極めて挑むなど、当人の実力外で有利になることを探してみるのも一つの手段ではあります。特に就活解禁時は、大手企業から中心に就活をスタートする学生が多いですが、中小企業に早くから注目して、倍率が高い所は避けるのもひとつの対策といえます。
事務職以外の職種を避けていたため
営業といえば、「成績が出なければひたすら上司に怒られる」「拘束時間も長いので出来ることなら避けたい」といったイメージを持たれているかもしれません。しかし、「文系で特に企業で募集するような専門性も持っていないため研究職などの専門職に就くこともできないので、事務職以外に応募したくない」と考える人は大勢います。何よりも事務職には楽というイメージがついていますので、「事務職」というだけでホワイトな働き方がえきる魅力的な職種の一つです。
当然ながら事務職の人気は非常に高く、その倍率たるや聞いた事も無いような零細企業ですら数百倍に至ることもあります。もっとも事務職といえば楽というイメージがあるものの(実際のところ楽とは限りません)、その楽をするために狭き門にチャレンジせざるを得なくなるわけです。
その結果として内定を得ることができず、就職すらままならない本末転倒なことになる可能性があります。内定を得られなければニートかフリーターにならざるを得ないわけで、楽なホワイトな働き方をする以前の問題になってしまいます。
こうならないためにも事務職だけにこだわらずに、少し広い視野で職種を探してみる必要があるかもしれません。自分の適性が意外な所に見つかり結果的に事務職よりも自分により適正のある仕事に内定を得ることができるかもしれません。
本気でその会社に入ろうと思っていなかったため
何十、何百という会社に応募すると、当然ながら一社ごとにかけられる情熱は薄くなります。結果自信もなくなり、失敗しやすくなり、焦って更に多くの会社へ応募をしてしまうという悪循環があります。大抵の人が就活に失敗して心が折れる原因がこのサイクルではないでしょうか。
「自分の希望条件に沿う会社なら何でも良い」と思いながら面接に挑んでしまった場合、口先では「御社に入社して、より事業を発展させていきたいです!」などと調子の良いことは言えるかもしれません。ただし、熱意であったりあるいは単純に下調べが不足しているが故に、失敗してしまったりしがちです。
こういう時は、悪循環を断ち切るために意図的に休息の時間を設けて頭をリセットしていくのも一つの手段です。そして、頭をリセットした後に、本当に自分のやりたいことを見つけるために自己分析や業界・企業研究をやり直していくのがおすすめです。
ただし休息期間を取るときには、きちんと期限を区切りましょう。疲れた心に休息時間はあまりにも優しすぎるため、休息から抜け出せなくなってしまいがちなためです。もし休息期間が長引いてしまい再び就職活動に挑む気力が出ない時は、誰かに強制的に就職活動をするように叩き出してもらうような環境をつくることをおすすめします。あるいは、今までやったことのないアルバイトに挑戦して、「働く」ということについて新たな視点を探ってみるのも一つの手段でしょう。