就活パレット 就活パレット

業界研究

電機業界の再編 日本経済に与える影響とは?  
業界研究

電機業界の再編 日本経済に与える影響とは?  

LINE Facebook Twitter

日本の経済を支えてきた電機業界も曲がり角に

「電気機器」は、2015年時点で東証一部の全時価総額の10.8%を占めており、金額ベースでは自動車などの「輸送用機器」に次ぐ第2位を占めています。高度経済成長期以降、日本の経済を支えてきた電機業界ですが、グローバル規模での競争が激化する中で曲がり角に立っています。電機業界に起きた主な出来事と、大手メーカーの再編は日本経済にどういう影響を与えるのか見ていきましょう。

 

電機メーカーのビジネスモデルが通用しなくなっている

日本の代表的家電メーカーが大きく業績を悪化させるようになったのは、サブプライム問題やリーマンショックの起きた2008年頃からだと言われています。2010年のギリシャ危機以降に円高が進み、東日本大震災が発生した2011年には戦後最高値をつけるに至りました。輸出メインの製造業にとって円高は致命的です。中国や韓国、台湾企業の追い上げにあい、大震災やタイの洪水で生産設備やサプライチェーンへの打撃を受け、さらに景気低迷と自粛ムードによる消費マインドの低下で大きな痛手を受けた家電メーカーにとって、円高はさらに業績を落ち込ませる要因となりました。

電機メーカーの多くに言えることは、これまでのビジネスモデルが通用しなくなっているということです。とくにテレビ事業は日本のお家芸ともいえる分野でしたが、韓国や台湾、中国のメーカーが低価格で高品質な液晶パネル技術を身に着けて追い上げてきた結果、価格競争が生じ、コスト面で劣る多くの日本メーカーの撤退が余儀なくされました。

とくに、液晶分野をコア事業として注力していたシャープが業績不振に陥り、多額の負債を抱えた末に台湾の鴻海(ホンハイ)工業からの買収攻勢に遭ったのは、ひとつの象徴といえるでしょう。大手各社は電子レンジなどのいわゆる白物家電のみではなく、BtoB(企業間取引)向けの産業機器や社会インフラまで、これまで培った技術力を生かすため、事業分野を広げて生き残りをかけていますが、電機メーカーのあいだにも再編の波が押し寄せています。

外資の関与を嫌う政府と日本企業

国内電機業界に激震が走ったもうひとつの事件といえば、東芝による不正会計でしょう。官民ファンドの産業革新機構と経済産業省は、不正会計発覚後に経営再建を進める東芝の事業再編を支援する意向を示していました。当初の計画では、赤字が続く白物家電事業を同じく業績が低迷していたシャープの同部門と合併し、新会社に革新機構が出資する案などを検討していました。また、業績低迷の主因とされる東芝の原発事業についても、国内大手との統合を進める計画でした。しかし、シャープが台湾の鴻海(ホンハイ)工業の傘下入りすることが決定し、東芝との統合は白紙撤回されることとなりました。東芝は、優良事業とされていた医療機器部門をキヤノンに売却し、経営のスリム化を図る道を選びました。

こうした一連の流れの中ではっきりと読み取れるのは、「日本政府や日本企業は、外資の参入を極端に嫌っている」ということでしょう。シャープについても、結果的には鴻海(ホンハイ)の傘下入りとなりましたが、16年年初までは官民ファンドの産業革新機構がシャープ本体に3000億円超を出資した上で液晶事業を分社し、18年を目処に機構が大株主となっている中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI)と統合させる方針で経営再建を進める計画でした。これは、「日本のお家芸」と言われてきたテレビ事業などのシェアを中国・韓国の新興企業が奪い取り、多くの日本メーカーが市場シェアを失ったことに起因していると考えられます。

時代の流れにキャッチアップし、自らの市場価値を見極めるべき

経営再建を進める東芝は、再配置と早期退職を含む国内外の社員1万4450人を削減。「雇用は守る」としてシャープを手中に収めた鴻海(ホンハイ)も、7000人規模のリストラを進めると表明しています。日本を代表する企業であっても、安心して定年まで会社にいられるという時代ではなくなっているのです。

これからの時代、電機業界のエンジニアとして生き抜くためにはどうすべきか。大切なのは、エンジニアとしてのスキルを磨くとともに、給与や待遇に見合った「市場価値」を生み出せているかということを自問自答していくことです。日本のメーカーは、終身雇用制を基本とし、社員が安心して働ける環境を提供してきました。

今後は市場価値に見合わないと判断されれば、容赦なくリストラの対象とされる可能性は多いにありえます。大手に就職できたからと言って安心せず、若いころからつねにアンテナを張って、時代の流れにキャッチアップしていく訓練を積むべきでしょう。

メーカーへ就職したい方必見!

大手メーカー20社面接対策資料をプレゼント!

⇒ダウンロードはこちら

LINE Facebook Twitter

TOPICS